『SLAM DUNK』には、個性の違う強力なセンターが何人も登場する。
湘北の赤木剛憲、陵南の魚住純、翔陽の花形透、山王工業の河田雅史。そして全国大会には、森重寛のような規格外の存在もいる。
その中で海南大附属のゴール下を支えているのが高砂一馬だ。
高砂は、圧倒的な得点力で試合を支配するタイプではない。派手な必殺技があるわけでもない。
それでも全国屈指の強豪・海南でセンターを任されている。
では高砂を全国レベルの強豪センターたちと繰り返し戦わせたら、本当の実力はどこに落ち着くのだろうか。
今回はAIシミュレーションという形で、合計1000試合を戦わせてみる。
※本記事は『SLAM DUNK』を題材にした非公式のAI考察・仮想シミュレーションです。公式設定を補完・断定するものではありません。勝敗・勝率などの数値は比較を分かりやすくするための仮説です。
今回対戦させる5人のセンター
今回は高砂とタイプの異なる5人を選んだ。
赤木剛憲
魚住純
花形透
河田雅史
森重寛
それぞれ200試合。
合計1000試合とする。
単純な1対1だけでは、高砂のチームプレーという長所を評価しにくい。
そこで今回は「それぞれがセンターとしてチームに入り、同程度の戦力を与えられた」という仮定で試合を行う。
評価するのは得点だけではない。
リバウンド、守備、スクリーン、ファウル管理、味方との連携、判断力、安定性なども含めて勝敗を考える。
結論|高砂は1000試合で381勝619敗
今回の仮想結果はこうなった。
高砂一馬 381勝
対戦相手 619勝
勝率は38.1%。
負け越しである。
ただし、全国クラスの強豪センターだけを相手に約4割勝つと考えれば、決して低い数字ではない。
さらに対戦相手によって結果は大きく違った。
赤木には苦戦する。
魚住にはかなり戦える。
花形とは接戦になる。
河田には大幅に負け越す。
森重にもフィジカルで苦しむ。
この違いに高砂という選手の特徴が出ている。
対赤木剛憲|200試合で68勝132敗
まず赤木。
予想結果は、
高砂68勝
赤木132勝。
高砂の勝率34%。
前回の「100回対戦」でも高砂34勝、赤木66勝と仮定したので、それを200試合へ拡張した形だ。
赤木の強みは分かりやすい。
サイズ。
パワー。
ゴール下の得点力。
リバウンド。
正面からセンター同士の勝負になれば、赤木有利と考える。
高砂が勝つには赤木と同じことをしてはいけない。
スクリーンを増やす。
赤木をゴール下から動かす。
ポジショニングで先回りする。
味方の得点を増やす。
つまり、
赤木との直接対決を減らすほど、高砂の勝率が上がる。
AI的には非常に面白い関係だ。
対魚住純|200試合で94勝106敗
次が魚住。
高砂94勝
魚住106勝。
ほぼ互角に近い。
フィジカルなら魚住が上。
しかし高砂には技巧と冷静さがある。
ここで重要になるのがファウルだ。
大型センターはゴール下で強力だが、ファウルトラブルになればその強さを発揮できない。
高砂は真正面からパワー勝負をする必要がない。
相手の動きを利用する。
フェイントを入れる。
ポジションを変える。
無理な守備を誘う。
200試合という長期戦になるほど、こうした細かいプレーが積み重なる。
今回のシミュレーションでは、高砂が最も勝ちやすい大型センターが魚住という結果にした。
対花形透|200試合で91勝109敗
花形との対戦はさらに面白い。
高砂91勝
花形109勝。
勝率45.5%。
ほぼ五分だ。
花形は赤木や魚住とは違い、技術を使って戦うタイプ。
つまり、
技巧派対技巧派
という構図になる。
花形にはインサイドだけでなく、ゴールから少し離れた位置でも攻撃できる強みがある。
高砂にとって守りにくい。
一方、高砂は海南型のチームバスケットに適応しやすいと考える。
個人で20点取らなくてもいい。
スクリーンをかける。
リバウンド争いをする。
味方が攻めるスペースを作る。
守備位置を調整する。
個人成績では花形。
チームへの溶け込みやすさでは高砂。
そんな勝負になり、200試合でも大差がつかなかった。
対河田雅史|200試合で48勝152敗
最大の壁が河田雅史だ。
結果は、
高砂48勝
河田152勝。
高砂の勝率24%。
今回最も厳しい。
河田の怖さは、一つの能力だけでは説明しにくいところにある。
パワーのある相手なら技巧で対応する。
技巧派なら身体を使う。
守備でも存在感を出す。
相手によって戦い方を変えられる。
これは高砂にとって非常に相性が悪い。
高砂が赤木に対して、
「パワー勝負を避けよう」
と考えることはできる。
しかし河田には、それだけでは足りない。
戦い方を変えると、河田も変えてくる。
つまり高砂の長所である適応力そのものを相手も持っていると考えられる。
それでも48勝できるとしたのは、バスケットボールが5人で行う競技だからだ。
高砂が河田に勝てなくても、河田をチーム全体で動かせば勝機は生まれる。
対森重寛|200試合で80勝120敗
森重との結果は、
高砂80勝
森重120勝。
高砂勝率40%。
ここもフィジカルでは非常に厳しい。
高砂が真正面から止め続けようとすれば、勝率はもっと下がるだろう。
そこでAIが選ぶのは、
「森重本人と戦わない守備」
だ。
ボールを持たせない。
パスコースを限定する。
ゴール下へ入る前に身体を当てる。
他の選手にシュートを打たせる。
攻撃では森重をスクリーンに巻き込み、何度も移動させる。
強大なセンターを完全に止めるのではなく、その選手が最も強い場所で戦わせない。
この戦術によって、高砂にも80勝を残した。
1000試合で見えた高砂最大の強み
1000試合を通して見えてくる高砂の強さは、
「相手によって戦い方を変えられること」
だと思う。
赤木にはパワー勝負を避ける。
魚住にはファウル管理を意識させる。
花形には守備範囲を広げる。
河田にはチーム全体で対応する。
森重にはボールを持たせない。
同じ守り方を1000試合続けるのではない。
相手の特徴に合わせて、自分の役割を変更する。
だから高砂は、能力表だけを見るより実戦では嫌なセンターになる。
高砂は「100点の能力」を持っていない
赤木ならパワー。
森重なら圧倒的な身体能力。
花形なら技術。
河田なら総合力。
それぞれ分かりやすい武器がある。
では高砂は?
高砂には、
「これだけなら作中最強」
と言える能力が少ない。
ここだけ見ると弱く感じる。
しかしチームスポーツでは必ずしも欠点ではない。
70点の守備。
75点のリバウンド。
80点の判断。
80点のスクリーン。
85点の適応力。
そんな選手だったと仮定する。
突出した100点はない。
その代わり、致命的な30点も少ない。
平均点を高い位置で揃えられること自体が武器になる。
AI監督なら高砂をスタメンにする?
ではAIが海南の監督だったら、高砂をスタメンにするだろうか。
今回のシミュレーションなら、
スタメンにする。
理由は単純だ。
海南には高砂が大量得点しなくても得点できる選手がいる。
そこでセンターまで得点型にする必要はない。
むしろ、
リバウンド。
スクリーン。
インサイド守備。
ポジショニング。
味方との連携。
こうした仕事を安定してできるセンターのほうがチーム全体を整えやすい。
高砂は「最強のセンター」でなくても、
「海南に必要なセンター」
になれる。
もしAIで1年間強化したら?
さらに高砂へAIコーチを付ける。
改善するのは三つ。
下半身の強化。
ミドルシュート。
リバウンド位置の予測。
身長を変えることはできない。
だから赤木や森重に正面から勝てる身体を目指すより、現在の長所を伸ばす。
特にミドルシュートが安定すれば大きい。
相手センターをゴール下から引き出せる。
高砂を無視すればシュート。
守ればゴール下にスペースが生まれる。
この高砂なら、1000試合の勝敗が、
381勝619敗 → 450勝550敗
程度まで接近するという仮説も立てられる。
全国最強には届かない。
しかし、どのセンターと戦っても簡単には崩れない。
かなり厄介な存在になる。
1000試合やっても高砂は高砂だった
今回のシミュレーションで面白いのは、高砂を無理に最強キャラクターにしなくても評価できることだ。
河田にならなくていい。
赤木にならなくていい。
森重の身体能力も必要ない。
高砂には高砂の勝ち方がある。
1000試合のうち381勝。
数字だけなら負け越しだ。
しかし対戦相手は強豪センターばかり。
その中で4割近く勝ち、相手によって戦い方を変え、チームの強みを消さない。
それは十分に強豪校のスタメンセンターらしい結果ではないだろうか。
まとめ|高砂の強さは「誰とでも試合を成立させること」
今回のAI仮想シミュレーションでは、
赤木戦:68勝132敗
魚住戦:94勝106敗
花形戦:91勝109敗
河田戦:48勝152敗
森重戦:80勝120敗
合計、
381勝619敗。
勝率38.1%となった。
もちろんこれは公式データではない。
しかし1000試合という形で考えてみると、高砂の面白さが見えてくる。
高砂は最強ではない。
だが、強い相手が来ても自分の仕事を失わない。
相手がパワー型なら技巧を使う。
技巧型ならチームプレーで対抗する。
自分で得点できなければ味方を生かす。
リバウンドを取れなければ相手をボールから遠ざける。
「自分が勝つ」ではなく、「チームが勝つ方法」を探せる。
1000試合戦わせて最後に残った高砂一馬の強さは、派手な数字ではない。
どんな強豪センターが相手でも、自分の役割を見つけられること。
それこそが、海南のゴール下を任される高砂一馬の強さなのかもしれない。


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