岩田三秋×AI|豊玉のインサイドが弱点にならない戦術を考える

リスクと報酬

豊玉高校といえば、全国でもトップクラスの攻撃力を持つチームとして描かれている。

南烈、岸本実理、板倉大二朗を中心に、とにかく速い展開から点を取り続けるラン&ガン。

相手に考える時間を与えず、一気に試合の主導権を握る。

そんな豊玉の中で、今回注目したいのが岩田三秋だ。

南や岸本ほど目立つ存在ではない。しかし、チーム全体のバランスを考えると、インサイドを担当する岩田の存在はかなり重要だと思う。

もしAIが豊玉の戦術を再設計するとしたら、岩田をどう使うだろう。

今回は「岩田をスーパーセンターにする」という話ではない。

岩田の能力を生かしながら、豊玉のインサイドを弱点にしない方法をAI的に考えてみたい。

豊玉はインサイド中心のチームではない

まず前提として、豊玉の最大の武器はインサイドではない。

速攻を中心とした攻撃だ。

ボールを奪ったら素早く前へ運び、相手の守備が完成する前にシュートまで持っていく。

このスタイルなら、ハーフコートで巨大なセンターにボールを集め続ける必要はない。

むしろインサイド中心の攻撃に変えてしまえば、豊玉らしいスピードが失われる可能性がある。

そこでAIが考えそうなのが、

「センターを攻撃の主役にする必要はない」

という発想だ。

岩田に大量得点を求めるのではなく、豊玉の高速バスケットを成立させる仕事に集中してもらう。

これだけでも戦術の方向性はかなり明確になる。

岩田に最優先で求めたいのはリバウンド

豊玉が速攻を続けるには、そもそもボールを確保しなければならない。

相手のシュートが外れる。

岩田がディフェンスリバウンドを取る。

すぐにガードへボールを渡す。

南、岸本、板倉たちが走る。

この流れが完成すれば、岩田自身が速攻の先頭を走らなくても攻撃に大きく貢献できる。

つまり岩田のリバウンドは、単なる守備記録ではない。

豊玉のラン&ガンを開始するスイッチになる。

AIが岩田の練習メニューを作るなら、派手なポストプレーよりも、ボックスアウト、リバウンド位置の予測、キャッチ後の素早いアウトレットパスなどを優先するのではないか。

1本のリバウンドから数秒後の得点までを一つのプレーとして考えるわけだ。

オフェンスリバウンドを狙いすぎない

ここは少し面白いところだ。

普通ならセンターにはオフェンスリバウンドも積極的に取ってほしい。

しかし豊玉の場合、全員がゴール下へ突っ込むことが最善とは限らない。

オフェンスリバウンドを狙った結果、相手にボールを取られれば、今度は豊玉が速攻を受ける。

ラン&ガンのチームほど、試合展開が速くなる。

だからAIなら、

「どの状況なら岩田がオフェンスリバウンドへ行くのか」

までルール化すると思う。

味方のシュート位置。

相手センターの位置。

戻っている味方の人数。

残り時間。

点差。

これらによって、リバウンドへ行くか守備へ戻るかを変える。

常にゴール下へ突撃するのではなく、期待値の高い場面だけ狙う。

これなら豊玉のスピードを維持しながら失点リスクも抑えられる。

岩田をスクリーン役として使う

ハーフコートになった場合はどうするか。

ここでも岩田に無理に1対1をさせる必要はない。

私はスクリーン役として使うのが面白いと思う。

岩田がスクリーンをかける。

南や板倉がそこから動く。

相手がボール保持者を止めようとすれば岩田がゴール方向へ入る。

守備が岩田を警戒すれば外の選手にスペースができる。

重要なのは岩田自身が何点取るかではない。

岩田の身体を利用して、豊玉の得点源を動きやすくすることだ。

センターがスクリーンを正確にかけるだけでも、優秀な外の選手はかなり楽になる。

派手なプレーではないが、AIが効率を優先するなら評価しそうな仕事だ。

岸本との役割分担を明確にする

豊玉には岸本というインサイドでも戦える選手がいる。

そこで岩田と岸本を別々に考えるより、2人をセットで設計したほうがいい。

例えば岩田がゴール付近にいるなら、岸本は少し外へ。

岸本がインサイドへ入ったら、岩田はスクリーンやリバウンドに回る。

2人が同じ場所に立ち続ける状況を減らす。

これだけでもゴール周辺の混雑を避けられる。

AIなら選手一人ひとりの能力だけでなく、選手同士の組み合わせを見るだろう。

岩田に足りない部分を岸本が補い、岸本が攻撃に集中するときには岩田が裏方になる。

こうした分業なら、岩田が圧倒的なセンターでなくてもインサイド全体は安定する。

強力なセンターとは正面から戦わない

全国大会まで進めば、岩田より大きく、強く、技術のあるセンターと対戦する可能性は当然ある。

そんな相手に真正面から1対1を続けたら苦しくなる。

そこでAIなら「岩田が相手センターを完全に止める」という目標そのものを変更するはずだ。

例えば相手センターへ簡単にパスを入れさせない。

ボールが入った瞬間だけダブルチームする。

得意な方向へターンさせない。

シュートを打たせてもリバウンドだけは確保する。

つまり、

失点をゼロにするのではなく、相手センターの効率を落とす。

この考え方だ。

相手のエースセンターに20点取られたとしても、そこに大量の攻撃回数を使わせることができれば、試合全体では豊玉に有利になる場合もある。

相手センターを走らせる

そして豊玉には最高の武器がある。

スピードだ。

相手に巨大なセンターがいるなら、その選手とゴール下で力比べをする必要はない。

走らせればいい。

守備から攻撃へ切り替わった瞬間、豊玉が一気に前へ出る。

相手センターも毎回自陣まで戻らなければならない。

これを何度も繰り返す。

前半では平気でも、後半になると運動量の差が出る可能性がある。

そうなれば岩田の仕事は「相手センターより得点すること」ではなくなる。

相手センターを豊玉のテンポに巻き込むことになる。

これはラン&ガンを掲げる豊玉だからこそ使える戦い方だ。

ファウル管理も重要になる

インサイドの選手が少ないチームで怖いのがファウルトラブルだ。

岩田が早い時間帯にファウルを重ねれば、豊玉のインサイドは一気に苦しくなる。

だからAIなら、すべてのシュートをブロックしようとはさせないと思う。

止めるべき場面。

シュートを打たせてもいい場面。

ファウルを使ってもいい場面。

これを分ける。

特に序盤は無理なブロックを減らし、ポジション取りを優先する。

試合終盤まで岩田をコートに残せれば、それ自体が戦術的な価値になる。

岩田を弱点ではなく「接続役」にする

ここまで考えると、岩田の役割が見えてくる。

得点王になる必要はない。

相手センターを完全に封じる必要もない。

リバウンドを取る。

アウトレットパスを出す。

スクリーンをかける。

ゴール下を守る。

岸本とポジションを分担する。

相手の大型選手を走らせる。

必要な場面ではダブルチームを呼び込む。

こうした仕事を積み重ねればいい。

私はこれを、豊玉の攻撃と守備をつなぐ「接続役」と考えたい。

南や岸本のような目立つ選手だけでは、ラン&ガンは成立しない。

ボールを奪い、攻撃のスタート地点を作る選手が必要だからだ。

AIなら豊玉そのものを変えない

今回一番重要なのはここだと思う。

インサイドが弱いからといって、豊玉を突然インサイド中心のチームにしてしまうのは違う。

それでは長所を消して弱点を補うことになる。

AIが合理的に考えるなら、

長所を残したまま弱点が表面化しにくい仕組みを作る。

こちらを選ぶはずだ。

岩田を無理にエースセンターへ育てる必要もない。

リバウンド、スクリーン、守備、アウトレットパスに役割を絞り、その能力を高める。

そして南、岸本、板倉たちには走ってもらう。

これなら豊玉らしさは消えない。

まとめ|岩田三秋をどう使えば豊玉は強くなる?

岩田三秋を単体で見れば、全国大会で圧倒的な存在感を示すスター選手というイメージではない。

だからこそAI的に考えると面白い。

チームスポーツでは、全員がスターである必要はないからだ。

豊玉に必要なのは、岩田に大量得点を取らせる戦術ではない。

岩田がリバウンドを確保し、素早くボールを前へ送り、スクリーンと守備で味方を支える仕組みだと思う。

さらに強力なセンターと戦う場合は、真正面から力比べをするのではなく、チーム守備と豊玉特有のスピードを使う。

相手を走らせる。

攻撃回数を増やす。

インサイドへ簡単にボールを入れさせない。

岩田のファウルも管理する。

そうすれば「センターで勝つ」のではなく、センターで大きく負けない豊玉を作ることができる。

南や岸本が派手に得点する裏側で、岩田がリバウンドを取り、次の速攻を始める。

そんな役割こそ、ラン&ガンを最後まで貫く豊玉には必要だったのかもしれない。

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